政治への参加の意味合いから「市民」と言い換えられることも多いが、厳密には
参政権、特に
選挙権や
被選挙権があることをもって公民と呼ぶことが多い。このため、ほとんどの公民という言葉は、市民におきかえることが可能であるが,市民は多義的であるため,特に上記意味を強調したい場合には公民と呼ぶことがある。
一般的に律令制を「天皇が全ての土地と人民を支配する体制」として、
公地公民制と呼ばれることが多いが、その典拠とされる
改新の詔において使われている語句は「百姓」である。また、公民とともに
皇親や諸臣(
官人)、
五色の賎が併記されて「公民」の範疇から除外されており、「全ての人民」が公民であったという表現は誤解を招きやすい表現であると言える。また、国家に直接租税を納めない
封戸・
神戸などの人々や戸籍に記載されず、租税を納めない
浮浪や
蝦夷・
隼人の人々も公民には含まれない。更に官人や皇親をも念頭に置いたとみられる「公民」という表現例もあり、その用法も一定ではなかったようである。